片々

とるに足りないが見逃せもしない。

ひとりぼっちなんだ。

テレビで学生の自殺が報じられる度、涙を流してきた。

気持ちは痛いくらいにわかる。わかっているつもりだった。

死ぬくらいなら、死んで終わりにしてしまうのなら、どうにかして逃げて欲しかった。

誰でもいい。何でもいい。誰かに助けを求めて欲しかった。相談センターとか親とか先生とかカウンセラーとか。誰でもいいから、と考えていた。


だけど、ようやくあの子たちの気持ちがわかった気がするんだ。

確かに相談しようと思えば、相手はいくらでもいるのかもしれない。だけど、やっぱりいないのだ。どうしようもなく私たちはひとりぼっちで。

あの人はどうだろう、あの子はどうだろうと顔が浮かぶのに。実際に相談なんて出来やしない。泣きつくことなんて出来ないのだ。

ひとり。ひとりで考える。

相談したらどうなる?解放されたらどうなる?

楽になるだろうか。わからない。もうその先を考えることすら、嫌だ。

つらいんじゃない、苦しいんじゃない。きっとそれはここに至るための過程で。

もう、よくわからないのだろう。ただ、死にたい。消えたい。

それだけ。


私は、誰かに相談することなんて出来ない。本当の私は、私の中で殺し続ける。

だけどもし私のように助けを求めている人がいるのなら、私はその人に寄り添いたいと、そうして自分も救われたいと、そう思ってしまうのだ。

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